斎藤英喜 講演会・学会発表の告知

終了しました|10月~3月|佛大四条センター『日本書紀』、1300年の歴史をたどる

 2020年は、『日本書紀』が編纂されて、1300年目にあたる記念すべき年です。
今では、『古事記』のほうがメジャーな本として知られていますが、
じつは、長い歴史のなかでは、『日本書紀』のほうが読み継がれてきたのでした。
古代における成立の事情、『古事記』との違いから、平安時代、室町・戦国時代、江戸時代、
そして明治以降に、『日本書紀』はどのように読まれ、研究されてきたのでしょうか。
本講座では、知られざる1300年の歴史をたどります。


■『日本書紀』、1300年の歴史をたどる

 講師  斎藤 英喜 (佛教大学歴史学部教授)


・10月15日 『古事記』『日本書紀』の成立事情とその違い

 『日本書紀』は養老四年(720)に成立しました。その8年前に『古事記』が出来ました。
八世紀という時代のなかで、なぜ二つの神話・歴史書が作られたのでしょうか。
その成立背景、そして二つの書物の違いについて明らかにしていきます。


・11月12日 平安時代の「日本紀講」と源氏物語 

『源氏物語』のなかに『日本書紀』への批判が出てきます。しかし、紫式部の父は、じつは『日本書紀』を研究していた学者グループの一員でもありました。
平安時代の貴族たちが読んだ『日本書紀』の実情に迫ります。


・12月10日 「日本紀の家」と中世神話の世界 

古代の占い師の一族である卜部氏は、鎌倉時代では、『日本書紀』研究を専門とする家として、有名でした。
彼らの研究とはいかなるものだったのでしょうか。
はたして「中世日本紀」とはなんなのか。そこに生みだされる中世の神話とは。


・1月21日 戦国乱世の『日本書紀』 

 応仁・文明の乱の時代、卜部氏の一族である吉田兼倶という人物が登場します。

彼は『日本書紀』の研究を通して、「吉田神道」なる独自な神道を作り出していきます。

その神道とはいかなるものなのか。戦国乱世の時代の『日本書紀』研究の姿を追求します。


・2月18日 江戸時代の『日本書紀』 

18世紀に本居宣長の『古事記伝』が登場し、俄然『古事記』がクローズアップされることになりました。しかし、その時代の学者たち、とくに儒学者たちは『日本書紀』を重要な書物として考えていました。知られざる江戸時代の『日本書紀』研究とは。


・3月17日 近代神話学・歴史学の『日本書紀』 (中止)

 明治時代に神話学、歴史学という近代的な学問が成立しました。
それはまた「国家神道」の時代でもあります。

津田左右吉たち歴史学者たちの『日本書紀』研究の実像と、これからの『日本書紀』研究のあり方について考えていきます。


・曜日と時間: 火曜日 15:30ー17:00

・受講料 1回千円。

・申込不要 当日先着順

・会場 佛教大学四条センター(交通案内

▼佛教大学四条センターを初めて受講される方はこちらの受講の方法と注意事項をご覧ください。

▼お問合せ先 佛教大学四条センター 


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